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がんばれ北陸新幹線

2024年3月16日、北陸新幹線が石川県の金沢駅から福井県の敦賀駅まで延伸開業しました。これまで鉄道で東京-福井間を移動するには、金沢経由で最速3時間27分を要しましたが、延伸により36分短縮され、最速2時間51分となりました。

北陸新幹線の計画は、東京と大阪とを結ぶ本州の大動脈である東海道新幹線が、災害等で不通になった際のリスクをヘッジするために、東海道新幹線を代替する新幹線として1970年代から議論されてきました。1998年に開催された長野オリンピックに合わせて1997年10月に高崎駅-長野駅間が初めて開業し、次いでその約18年後、記憶に新しい2015年3月に長野駅-金沢駅間が、そしてその9年後である今年、金沢-敦賀間が開業となりました。

さて、次はゴールである新大阪駅までを繋ぐ全線開業に焦点が移りますが、敦賀駅以南のルートは最終的に3案に絞られてはいるものの、未だ着工の見通しすらついていない状態のようです。しかしながら、数々の困難を少しずつ乗り越え、苦節50年以上を経て全体の8割まで完成してきたので、きっといつか全線開業すると信じつつ、気長に待ちたいと思っております。

この度の開業に伴い、福井駅周辺では、再開発ビルである「FUKUMACHI BLOCK(フクマチブロック)」の一部施設及び、駅構内の商業施設「くるふ福井駅」が延伸当日に揃ってオープンしました。また、福井県初の外資系ホテルである「コートヤード・バイ・マリオット」もJR福井駅前で開業する等、地域振興の機運が高まっております。長野駅-金沢駅間が延伸開業した際には、金沢が随分近く感じられ、実際に金沢へ行く機会も増えました。福井といえば、あわら温泉、恐竜博物館、東尋坊等々。いつかふらっと訪れてみたいです。 (祐紀)